突然の海外赴任の辞令!
引越しの準備やらなんやら、やることは山ほどあるのですが、
今回は「日本で開設した証券口座」の扱いについて書いてみたいと思います。
今までつみたてNISAでコツコツ投資をしてきたのに…!どうすれば良いの?
証券口座は解約しないといけないの?と言った疑問に答えます。
結論 = 条件付きではあるが、証券口座を維持できる
海外転勤等の理由により一時的に海外へ居住し、
「非居住者」に該当する場合、以下の通りの扱いになっています。
・海外転勤により、日本を離れ「非居住者」となる場合、
原則、証券口座を解約する必要がある。
・しかし、条件付き(注文・売買等の取引ができない、
その他サービスの制限)で口座を維持することも可能。
・条件付きで口座を維持することについても、証券会社によって対応が異なるため、
最終的には自分自身でチェックする必要がある。
ちなみに「非居住者」の定義とは以下の通りで、
海外転勤の場合は、「日本から1年以上離れる」場合を指しています。
国内に住所を有し、又は現在まで引き続いて一年以上居所を有する個人をいう。
居住者のうち、日本の国籍を有しておらず、かつ、過去十年以内において国内に住所又は居所を有していた期間の合計が五年以下である個人をいう。
私自身は、つみたてNISA+一般口座を活用し、
結構な金額の投資信託を購入していました。
売却するのがどうしても嫌だったので、条件付き(取引が一切できない)で口座を維持、
つまり「口座を凍結」することを選択しました。
口座を凍結することで、売買は一切できなくなりますが、
既に購入した投資信託、株式を継続して保有できます。
もし、口座を解約してしまうと投資信託や株式等を
全て売却する必要があります。赴任先でも株式売買を続けたければ、
現地で新たに作った証券口座で買い直しする必要があるのですが、
非常に面倒ですよね。。
そういった事情もあり、私は口座を凍結して、維持することにしました。
各社の方針
とは言え、皆さん普段使用されている証券口座は異なりますよね?
私はマネックス証券をメインで使用しておりました。
ここでは、大手のネット証券3社(楽天、SBI、マネックス)の回答を見ていきましょう。
マネックス証券
先ほど記載した通り、「口座を維持することもできる」と記載されております。
ただし、信用取引やFX、外国商品(ETF等)を保有したまま出向はできない事、
またNISA口座は課税口への払い出しが必要になります。
入力フォームから問い合わせて、必要書類を取り寄せて下さいね。
楽天証券
楽天証券では、出国期間によって扱いが異なるようです。
1年未満の場合、手続き不要(口座解約の必要なし)、1年以上5年未満の場合、
口座を維持したければ個別の手続きが必要です。
5年以上の場合は、口座を解約するしかないようですね。
SBI証券
SBI証券では、海外赴任となった場合、
原則取引は停止(口座を解約する)となると書かれています。
日本国債、日本株式以外の投資信託や外国株等は売却する必要があるので、
面倒くさいですが、手続きを進めるしかなさそうですね。
私の場合
私はマネックス証券で手続きを行いました。
入力フォームから問い合わせが必要です。
こんな感じでメールを入れてみたところ、
「口座の凍結(休眠)はOKです、出国手続き書類(6,7点)を発送するので、
記入の上返送下さい」と丁寧に返事をもらえました。
資料は沢山あるのですが、基本的には指定の場所に名前、年齢、住所、赴任先国の情報を
記入していく形になりますので、そこまで難しくないはずです。
ただ、要注意なのが、日本から出国前に手続きを完了させる必要があるという点です。
何も問題なくスムーズに進めば2週間くらいで終わると思いますが、
私は資料に不備(誤字や記載場所のミス)があり、やり直しとなってしまいました。
書類の返送にも時間がかかるので、
出国する1か月くらい前から進めていくのが安心だと思います!
また、出国後の赴任地で、住む場所が決まるまでの間の仮住まい(ホテル等)の住所を
聞かれるので、事前に会社の人事担当者と相談して早めに決めておいて下さいね。
もし口座解約(凍結)の手続きを怠ると?
他にも準備すべきことが沢山あるのに、正直証券口座の手続きもやるなんて、、
面倒くさいですよね!?
ですが、必ず手続きは行ってください。バレると思います!
というのも、証券会社はあなたの住民票のある税務署に取引収支の報告をする必要があるからです。
頻繁に株取引をやっている人は要注意です。
証券口座を放置したまま、海外へ行ってしまうと、
それに気づいた証券会社があなたの口座(NISA、特定口座)を無断で凍結、
閉鎖してしまう可能性もあります。
最後に
いかがでしたでしょうか?
海外へ転勤になって「非居住者」になっても条件付きで
証券口座を維持できることがお分かり頂けたと思います。
海外赴任の可能性があって、かつこれから証券口座を作ろうとしている方は
是非参考にしてみて下さいね!